「熊本の温泉」と聞くと、まず黒川温泉が浮かぶかもしれません。ただ、天草五橋を渡った先の天草エリアにも、海を望む露天風呂付き客室で過ごせる宿がちゃんとあります。正直、個人的には海と山、両方の湯をひとつの旅程に組み込めるのが熊本のいいところだと思っています。
天草の温泉旅館を選ぶ基準
この記事で紹介するのは、天草五橋を渡ってすぐの上天草エリアに実在する3軒です。いずれも天然温泉があり、客室や大浴場で海を眺めながら湯につかれる点が共通しています。気になって設備や評点を調べてみたところ、それぞれ強みが少しずつ違いました。
まず全体像をつかめるよう、比較表にまとめます。
| 宿名 | 温泉・客室 | 食事 | 配慮ポイント | 評点 |
|---|---|---|---|---|
| 天空の船 | 客室テラスに露天風呂(天然温泉) | 天草イタリアン | 全室から天草五橋を一望 | 夕食4.78 |
| 天草渚亭 | 大浴場・露天風呂、離れは部屋から釣りも可 | 伊勢海老の姿盛りコース | 送迎バスあり | サービス4.78 |
| 五橋苑 | 天然温泉、全室オーシャンビュー | 魚料理中心の会席 | 朝食評価4.81と高い | 朝食4.81 |
価格は2026年9月時点・2名1室1泊の目安です。宿によって幅がかなりあるので、目的に合わせて見ていきます。
天草五橋を望む露天風呂旅館3選
天草五橋を望む客室露天風呂が自慢の「天空の船」
まず取り上げたいのが天空の船です。公式サイトによると「天草の海と島々、それを結ぶ天草五橋を一望できるお部屋です。」とのことで、客室のテラスにナトリウム塩化物泉の露天風呂が付いています。泉質の効能には皮膚病、美容、美肌効果が挙げられており、湯上がりの肌の変化まで期待できそうです。
評点は8項目とも4.6を超えていて、なかでも夕食4.78、立地4.79が高めです。寄せられている口コミには「お部屋も居心地よく、スタッフの方も親切でした」とあり、景色のいいレストランでの食事も好評でした。
天草イタリアンとプールのある母屋
母屋には海を見晴らすプールと展望レストランがあり、天草大王や梅肉ポークなど地元素材を使ったイタリアンが食べられます。「天草イタリアンを楽しむプラン」はブリッジビューツイン【露天風呂付】で67,760円。もう少し抑えたいなら、最安値目安は31,460円からです。
エステサロンも備えているので、記念日旅行なら夕食前にひと休みするのもいいと思います。JR三角駅からはお車にて約25分、天草空港からもお車にて約50分の距離です。
貸切風呂並みの離れと釣り体験で寛ぐ「天草渚亭」

続いては天草渚亭です。大浴場と露天風呂があり、泉質はナトリウム塩化物泉、効能はリウマチ・神経病、婦人病、運動機能障害と案内されています。設備の評点は4.47とやや控えめですが、サービス4.78、夕食4.74と、人の対応や食事面で強い宿です。
離れ客室は洋室仕様で、部屋から魚釣りができるウッドデッキ付き。プランは「伊勢海老コース」で66,000円、離れ限定の贅沢な一泊になります。届いている口コミには「釣った魚と食事に大満足」「3泊4日の滞在でした」と、リピーターの声が寄せられていました。
送迎バスが用意されているので、車を運転しない旅程でも組み込みやすい宿です。JR三角駅からは車で20分、九州産交バスの松島停留所からは車で5分。
静かな湯。それだけで選ぶ理由になる宿です。
魚料理と温泉評価が高い老舗「五橋苑」

3軒目は五橋苑です。天然温泉があり、泉質はナトリウム塩化物泉、効能は慢性消化器病、筋肉痛、美肌効果とされています。この一帯の湯は美人の湯とも呼ばれ、源泉の開発は1979年に始まったといわれています。
評点で目を引くのは朝食4.81、夕食4.86という食事面の高さです。設備は4.27とほかの2軒より控えめですが、その分、建物の古さも含めて味のある宿と捉えられます。全室オーシャンビューの和室で、標準プランの最安値目安は17,050円からと3軒のなかでいちばん手頃です。
正直、価格だけ見ると迷うところですが、魚料理の評価が高いのは見逃せません。JR三角駅からはバスで30分、松島で下車してすぐの立地です。
天草から黒川温泉への周遊と立ち寄り湯の考え方
天草五橋と黒川温泉を同じ旅程に組み込みたい、という相談をよく見かけます。ただ正直に言うと、天草エリアと黒川温泉は熊本県内でも離れた場所にあり、車移動でまとまった時間がかかります。無理に1日で両方を回るより、天草側で1泊、内陸側で1泊と分けたほうが、それぞれの湯をゆっくり楽しめると個人的には思います。
黒川温泉側では日帰り入浴や入湯手形の情報が充実しているので、そちらは黒川温泉の公式案内で最新の営業時間・料金を確認するのが確実です。天草側は今回紹介したような、客室そのものに温泉が付いた宿を拠点にして、海の景色とあわせて湯を楽しむのが向いています。
- 海の景色を優先するなら天草エリアに1泊
- 湯めぐりを優先するなら黒川温泉エリアに1泊
- どちらも譲れないなら、無理せず2泊に分ける
よくある質問
Q. 天草の宿は露天風呂付き客室じゃないと選べませんか? A. いいえ。今回の3軒のうち、天空の船は客室テラスの露天風呂が特徴ですが、天草渚亭と五橋苑は大浴場・共用の温泉が中心です。人目を気にせず湯に入りたいなら天空の船、食事や接客の評価を重視するなら残りの2軒が向いています。
Q. 価格差が大きいのはなぜですか? A. 客室のタイプとプラン内容の違いが大きいです。五橋苑の標準プランは17,050円からですが、天空の船・天草渚亭の離れ・露天風呂付き客室のプランは6万円台からと、部屋の造りに差があります。
Q. アクセスに送迎は使えますか? A. 天草渚亭は送迎バスがあります。ほかの2軒は車移動が基本で、天空の船はJR三角駅から約25分、五橋苑はバスで30分ほどです。
まとめ
天草五橋を渡った先の温泉旅館は、黒川温泉とはまた違う魅力があります。海を見ながら湯につかる時間は、内陸の湯とは違う開放感があるはずです。まずは比較表で自分の優先順位を確認してから、宿を決めてみてください。
ピックアップ記事



